Romance de Paris



     2004年   1月  31日〜 2月  19日

               

昨年は、結局舞台感想書かなかったので、今回は久し振りに、大劇の記憶と合わせて書きたいと思います。
ひとまず人物を、追う形で…。

ヴァンサン・シュバリエ(朝海 ひかるさん)

まず、大劇の頃に感じたのは、さり気なさ。
肩肘張らず、流れるまま生きている人物。
あぁ、コムさんだなぁ〜!!と、思ったのが印象的です。
クールと言うより、自分のことすら無関心な男。
で、歌になると目一杯で歌ってる(--;)
う〜ん…これは何故!?そこまで…って思ったかも。

中日で観た感想としては、良い感じに力が抜けてる。
はい、同じようにさり気なく生きてる男…何だけど、
作品中に自分を見つけてると言うか、生きる意味。
生まれてきた意味みたいなものと、向き合ってると言うか。
だから、父親の死。姉パトリシアと関わり。
なにより、ナディアとの出会いを、血の通った人間として受け止めているように見えました。
歌もね、力みが抜けたけど、感情は明確になった気がします。
楽何てしっかり感情伝わってきたもの。

ナディア・ジャミーラ(舞風 りらさん)

大劇、中日とストレートに役に入ってると言う感じかな!?
無理にお姫様でも無いし、身分はあるけど普通の年頃の女性として、
両親の安否を心配する娘の印象が強かったです。
で、何より舞風さんだよなぁ〜!!と、感心しつつ観てたのはやっぱりダンス。
本当に綺麗に、でもお芝居は役で踊られるんですよね。
身のこなし、視線の動きにナディアの感情がきっちり表現されててそれに見惚れてたかな。
彼女の恋心と言う意味では、やっぱり中日の後半は明確で素直に朝海さんへぶつけてて、
良いな…と思いました。

ラシッド・サラム(樹里 咲穂さん)

ラシッドは、大劇では最初将軍側に見えたんです。
ムジャとの絡みまでは…。
でも、中日では最初から熱い奴だけど良い人に見えました。
何というか、役者として大人なぶん落ち着きも役に出てきてたから余計かな!?
樹里さんと言うと、軽い役のイメージ強かったから、今回のラシッドはしっかり芯の通った男で、
まだまだ前進する余地有りって凄いな!!と、思いました。

ムジャヒド・ナセル(水 夏希さん・貴城 けいさん)

まず、貴城さんのムジャは、おっとりしたムジャ。
水さんのムジャは、一直線のムジャ。
どちらも、共通してるのは、素直に真っ直ぐに育ってきたんだろうなって感じ。
国を愛して、ナディア様命!!でも、どこか抜けてると言うか…(笑)
本質的に育ちが良いから、緊急事態に対してもストレートに反応して行動して何だろな。
そこの部分を照れなく、個性的に役を作っていて、どちらも色は違うけど楽しませてもらえました。

バンジャマン・ルルーシュ(未来 優希さん)

未来さん、ますます手堅くなってきましたね。
素敵におやじ何だけど、その存在感はバッチリ!!で、ソロの気持ちよさそうな酔いしれ歌唱も、
持ち味と言うか(笑)
お世話になります!!よろしくお願いします!!と、念じて観てました。
はい、中日はそのペースがパワーアップしてた気がします。
いろんな場面でのリアクションが、派手でお気に入りの場面ありだったりします(~v~)

ディミトリ(緒月 遠麻さん・音月 桂)

大劇・東宝は、桂ちゃんが演じた、ディミです。
可愛くて元気で少し悪戯な、桂ちゃんディミが好きだったから、
役が替わると聞いてやはり自分も含めて騒ぎましたが、
遠麻くんも、良く自分の個性に引き寄せて頑張ったと思います。
腕っ節に自信有りの体育会系の、ディミでした。
大きな身体で照れ屋さんなのに、思い切りは良いぞ!!って(笑)
まず、中日ならではの、ハイファとのキスシーンは行きます!!から観れて。
ガパッ!!と行くのが、お気に入りでした(笑)
後、ラシッド達が、ビデオ撮りの後にやってくる所。
殴りかかる勢いを、バンジャマンに止められてるのとか…。
はい、いやこの前は君が取り上げてたんだし…とか思ってみてました。
役者の個性って面白いですよね。

パトリシア(白羽 ゆりさん)

慈愛の聖母。
男にとって、黙って付いてきてくれる理想の女性。
何だけど、この愛情の向け方が男達によって微妙に違いました。
父親に対して、弟に対して、そして夫に対して…。
この夫が、壮さんと、桂ちゃんだった事は変化に繋がったかな!?
彼に対する向き合い方に違いがあるというか…。
壮さんに対しては、大きく優しく最初から包み込んでた。
桂ちゃんに対しては、私は此処に居るのよ、とずっと叫んでいるような感じ。
崩壊する夫を、しっかりと受け止める愛と、
壊れてしまう夫を、つなぎ止めようとする愛。
根本的には同じ何だけど、やっぱり違うの。
役替わりの楽しさだったと思います。

ディディエ(壮 一帆さん・音月 桂)

そして、今回の本命(笑)

壮さんのディディエは、お坊ちゃまだなと思ってました。
ディディエは悪人じゃないの、ベースで役が作られてるかな!?
エリートで、自分の行動に疑問も持ってない。
だから、予想のしない展開に多分人生最初の挫折何だろうな、だから壊れてしまう。
でも、彼は「愛してる」と言う事実に救われるだと思う。
実感としての、「愛してる」なのですよね、壮さんのディディエは…。

桂ちゃんは、最初の登場はそうでも無いけど、クラブからは、悪いんですよね(笑)
はい、あちこちでも言われてるけど、野心も野望のバンバン前に出てるの。
だから、ラシッドが悪く見えなかったと思ってます(笑)
彼は間違ってるとは思ってないと思う。
これはビジネス。だから方法は何でもあり!!
でも、立場変われば、彼は悪何ですよね。
パトリシアも早くから知っていたけど、止めることは出来なかった。
彼が倒れるまで、倒れてこそ自分の所に帰ってくると信じてたのかも。
そして、壊れてしまった彼は、「愛してる」と言う言葉に縋ったと思います。
そう、彼女に対して「愛している、愛されてる」と思っていた。
けれど、裏切られたと思ったんだと思うの、
自分を破滅させる手助けをしたから、
でも、パトリシアは愛していたから、彼を潰すしかなかった。
その上で、たとえ憎しみあったとしても、彼を愛して守りたいは変わらなかった。
「愛している」の言葉に縋って、その次ぎに彼女の温もりにその事実を実感出来た。
恐る恐る、抱きしめる手に、腕にその気持ちがあったように思ってます。

はい、ぎらぎらした、成り上がり者の音月ディディエは私のツボに意外と嵌りました(笑)
彼の、バックボーンを書いてみたいと思ってます。
ディディエの出世から挫折まで書けるかな!?
その後は、きっと穏やかに過ごしたと思うのです。
やっと2人が向き合えたというか(*^_^*)

はぁ、数年ぶりで感想になってない気もしますが、
大目にみてやってくださいm(__)m
                                    Megu